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フェスタ・ジュニーナが本番=サンパウロ市の主要な祭り会場紹介

2024年6月4日

ノルデステ文化センターでの祭りの様子(Foto: Divulgação)
ノルデステ文化センターでの祭りの様子(Foto: Divulgação)

 いよいよ「フェスタ・ジュニーナ(6月祭)」の季節になった。この祭りでは伝統料理を囲み、田舎者の格好をしてフォークダンスを楽しむのが風習だ。
 サンパウロ総合大学公衆衛生学部が2023年6月13日付で発表した記事(1)によると、この祭りの起源は、欧州で春から夏への移り変わる収穫期に悪霊を追い払うことを目的として始められた異教の祝祭。キリスト教がヨーロッパの主要宗教として定着した後、カトリックの暦に組み込まれ、聖アントニオ(6月13日)、聖ヨハネ(6月24日)、聖ペテロ(6月29日)の3聖人を祝う祭典へと変化した。
 この祭りは植民地時代、ポルトガル人によってブラジルに持ち込まれ、先住民族やアフロ・ブラジルの伝統や文化的要素が融合して独自のものとなった。例えば、かがり火の使用や豊穣に関連した儀式などは先住民族の文化に影響を受け、典型的な踊りや音楽は欧州、ドラムやザブンバなどの楽器はアフリカ文化によってもたらされたという。
 同祭りでは人々はチェック柄のシャツと麦わら帽子、長靴などの衣装を身につけ、わざと田舎者の風貌を再現するのが定番だ。二人一組になって踊るフォークダンスは見知らぬ人同士でも心地よく踊り、親睦を深める機会となる。
 パモーニャ、クラウ、カンジッカなどのトウモロコシを使ったお菓子や、パラナ松の実の塩茹で、ホットワインやリンゴ飴、ピーナッツ菓子のパソッカなどの典型的な料理が屋台に並ぶ。1日付G1サイト(2)がサンパウロ市の主要な同祭りの日程を紹介している。
《1》【サン・ジョアン・デ・ノイス・トゥジン(São João de Nóis Tudim)】ノルデステ文化センター(Centro de Tradições Nordestinas―Rua Jacofer, 615, Limão)。広大な同センターでは同祭りの本場、ブラジル北東部の伝統が再現されている。ライブコンサートや伝統舞踊のパフォーマンス、ゲームなど120以上の企画が用意されている他、25のレストランや売店も併設。1〜30日(金15〜23時、土11時〜28時、日11時〜22時)開催。入場無料。
《2》【ケルメッセ・ド・カルヴァーリオ(Quermesse do Calvário)】(Paróquia São Paulo da Cruz - Rua Cardeal Arcoverde, 950, Pinheiros)。45回目を迎え、伝統料理のみならず、世界各地の料理を提供する約20の屋台や子供向けのショーやビンゴ大会、ゲームもある。1〜7月7日(土17:30~23:30、日17:30~22:30)。入場料大人30レ、シニア15レ、10歳未満の子供と80歳以上は無料。
《3》【フェスタ・ジュニーナ・デ・サンジェンナロ(Festa Junina de San Gennaro)】(Rua San Gennaro, 214 – Mooca)。イタリア移民文化が色濃く残るモッカ地区に位置し、「マンマのスパゲッティ」、シュラスコ、豚もも肉煮込みのサンドイッチ、ピザなどが楽しめる。1・8・15・22・29日(17:30~23時)。入場無料。
《4》【フェスタ・ジュニーナ・ナ・サンペドロ・アポストロ(Festa Junina na Paróquia São Pedro Apóstolo)】(Igreja São Pedro Apóstolo de Vila Oratório - Rua Ibitinga, 838, Alto da Mooca)。アルト・ダ・モッカ地区で最大規模の祭り、今年52回目。6月1〜30日(土18時~23時、日17:30~22時)。入場無料。
《5》【フェスタ・ジュニーナ・ヴェガナ(Festa Junina Vegana)】(Área verde da Faculdade Oswaldo Cruz - Rua Brigadeiro Galvão, 535 - Barra Funda)。ビーガン専用の同祭り。動物性食材一切不使用の屋台が数十軒。グルテンフリーのメニューも。イベントにはゲームやライブ音楽、フォローの演奏も予定。6月2・9・16・23・30日(12時~20時)。入場無料。
《6》【アライア・ド・ジヴィーノ(Arraiá do Divino)】(Paróquia Divino Espírito Santo - Rua Frei Caneca, 1047, Consolação)。パウリスタ大通りに近く、地下鉄コンソラソン駅から徒歩7分の教会が会場。ライブ音楽と伝統料理が楽しめる。5月31日~6月30日(17時~)。入場無料。
《7》【フェスタ・ジュニーナ・ノ・メモリアル・ダ・アメリカ・ラチーナ(Festa Junina no Memorial da América Latina)】(ラテンアメリカ記念公園-Avenida Mário de Andrade, 664 - Barra Funda、入場はゲート2と5)。6月第3週の土日のみ開催。とうもろこしの伝統菓子が美味しいと評判。手工芸品などの販売コーナーも設けられる。6月15~16日(11時~21時)。入場無料。
《8》【フェスタ・ジュニーナ・ダ・コンソラロン(Festa Junina da Consolação)】(Paróquia Nossa Senhora da Consolação - Rua da Consolação, 585)。伝統的な食べ物や飲み物が販売され、多くのライブ音楽が来場者を楽しませる。6月15・16・22・23日(土18時〜23時、日18時〜22時)。入場無料。
《9》【アライアル・エストレラード(Arraial Estrelado)】イビラプエラ公園。ゼ・ラマーリョ、ゼゼ・ジ・カマルゴ&ルシアーノ、エルバ・ラマーリョ、アルセウ・ヴァレンサ、ファラマンサなど同祭りに欠かせない歌手がショーを開催し、会場を盛り上げる。6月8・9・15・16日(13時〜)。入場205レ。


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