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サンパウロ市長選候補が外国大統領と面談=マルサルがトランプやミレイと

2024年9月7日

エルサルバドルに滞在中のパブロ・マルサル氏(本人インスタグラム@pablomarcalporsp)
エルサルバドルに滞在中のパブロ・マルサル氏(本人インスタグラム@pablomarcalporsp)

 サンパウロ市長候補のパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)が選挙運動の「国際化」計画を開始した。5日に中米エルサルバドルを訪れ、地元当局およびナイブ・ブケレ大統領と会談し、犯罪対策について話し合う意向を示している。
 マルサル氏の選挙事務所によると訪問の目的は「サンパウロ市で深刻化する犯罪問題に取り組むための効果的な解決策を探ること」だ。他にも2カ国以上を訪問し、外国の管理手法を視察する予定だという。
 一方で、参加表明していたはずの7日にサンパウロ市で行われるボルソナロ前大統領の抗議集会への参加は、霧に包まれている状態と6日付オ・グローボなど(1)(2)(3)が報じた。
 ブケレ大統領は「殺人ゼロ」政策を打ち出し、容疑者の大量逮捕で犯罪激減の成果を上げた一方で、人権無視の捜査で国際的人権団体から異論を唱えられ、悪名を轟かせている。エルサルバドルを「犯罪多発国」から「世界で最も安全な国の一つ」に変えた〝過ちと成功〟を発見しようというのが、マルサル氏の考えだという。
 同大統領は犯罪政策を強化し、4万人収容可能な巨大刑務所「テロリスト監禁センター(Cecot)」を建設し、無差別逮捕により国民50人に1人が収容される状況を生み出して物議を醸した。
 サンパウロ市の約半分に相当する人口630万人のエルサルバドルでは、600日以上も殺人事件が起きていないと政府は主張している。だが人権団体アムネスティ・インターナショナルは、ブケレ大統領によって宣言された憲法例外状態(estado de excepción)が「大量の人権侵害」と恣意的な逮捕・抑留につながったと述べている。
 関係者によると、マルサル氏はアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領、米国のドナルド・トランプ大統領候補とも面会を試みているという。彼が国外にどれだけ滞在するのか、どこを訪れるのかについての詳細は明らかにされていない。
 マルサル氏のキャンペーン戦略は今後のステップを公開しない方針で、独立記念日の7日にサンパウロ市パウリスタ大通りで開催されるボルソナリスタ集会への参加の可否も不明だ。
 今週初めにCBNが「国外視察がサンパウロ市の有権者を取り込むのにどう役立つのか」と質問したところ、彼は直接的な回答を避け、「人々は候補者が討論で話す内容で投票するわけではなく、同じような主義主張を持った人物を探している」と述べるにとどまった。
 出発の数時間前、マルサル氏は企業家や右派著名人と共にキャンペーン資金を集めるための夕食会を開いた。寄付金額に関する情報は提供されていない。
 招待客には元総合格闘技選手アントニオ・ロドリゴ・ノゲイラ氏、市議会候補アドリレス・ジョルジ氏(ウニオン・ブラジル)、元サッカー選手マルセロ・モレノ氏、弁護士兼ジャーナリストのマルコ・アントニオ・コスタ氏が含まれていた。コスタ氏は、7日開催のボルソナリスト集会の街頭宣伝車の責任者の一人でもあり、マルサル氏に参加を促したとされる。


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