ペルーのブラジル人観光客が激増=グルメや歴史、冒険等多彩な旅

ペルー輸出観光促進委員会(PROMPERU)によると、2024年の1〜7月の間に10万7793人のブラジル人が隣国ペルーを訪れ、昨年同期比で71%の増加が見られた。これにより、ペルーへの国別外国人観光客数でブラジルは第5位にランクインしたと、23日付ヴィアージェン・エン・パウタ(1)が報じた。
この数は新型コロナウイルスのパンデミック前の水準を上回っている。2019年の同期には10万167人のブラジル人観光客が訪れていた。
この増加の一因として、両国間の航空路の充実が挙げられ、サンパウロ、リオ、ブラジリアからリマへの直行便が毎月186便運行していることが影響している。さらに、10月からパラナ州クリチバからもリマへの便が運航されることになり、南部からの観光客のアクセスが一層容易になる。加えて大水害の影響で閉鎖していたリオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレの空港とリマを結ぶ国際線も、12月16日から順次再開される予定だ。
PROMPERUブラジル事務所のシルヴィア・セペラッキ経済・商業顧問によれば、これらの増加はペルー政府によるアクセスの向上、利便性の強化、観光促進活動の成果だという。「ペルーウィーク」と呼ばれる販促イベントでは、旅行代理店や航空会社が旅行プランを割引価格で提供し、業界専門家の研修も行われた。
ペルー観光には、冒険旅行、文化体験、歴史的探訪、グルメなど多様なテーマが用意されている。リマは、世界的に評価されるレストランが立ち並ぶ美食の都であり、文化や歴史を求める旅行者には教会や修道院、植民地時代の建物、考古学的遺跡が数多く存在する。
ペルー通商観光省が2023年に行った外国人観光客のプロフィール調査によれば、ブラジル人観光客が最も好む行き先は、文化とグルメの魅力が詰まったリマや、マチュピチュとウルバンバ渓谷への入口であるクスコで、ユネスコ世界遺産にも登録されている古代インカ帝国の主要な道路網「カパック・ニャン」のトレッキングが人気を集めている。
また、ナスカの地上絵やパラカス国立保護区があるイカ、世界で最も高い航行可能な湖のチチカカ湖があるプーノが挙げられる。
今年の中旬に就航開始したリマ―アンカシュ便により、冒険好きな旅行者にとって目的地の選択肢がさらに広がった。アンカシュ地方では、ペルー最高峰のワスカラン山やワイワッシュ山脈、美しいターコイズブルーのランガヌコ湖などの素晴らしい景観を見渡せるトレッキングなど、魅力的なアクティビティが注目されている。