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日本祭り=県人会ブース売り切れ続出=こだわりの郷土食に千客万来=「去年より良く売れた!」

2025年7月16日

3日目晩の打ち上げで記念撮影する県人会代表者の皆さん

 ブラジル日本都道府県人会連合会(谷口ジョゼ会長)が主催する世界最大級の日本文化の祭典「日本祭り」(大間知アルフレッド実行委員長)が7月11日から3日間、サンパウロ市で開催され、昨年を上回る約19万人が来場し、郷土食などを提供した県人会ブースの多くが13日(日)昼過ぎには売り切れるなど、盛況のうちに幕を閉じた。13日晩の打ち上げの際などに取材した。

 鳥取県人会の村信政幸会長によれば、「日曜15時には売り切れになりました。和牛牛丼は3日間で2500皿以上売れました。当地の和牛を300キロ仕入れ、事前に半解凍した状態で薄切りにするのが大変でした。電動ノコギリを購入し、20人がかりで準備しました」と振り返る。

 さらに「大山おこわの方も、『当日に炊かないと美味しくない』という婦人部のこだわりから、当日朝3時に県人会館に集まって餅米を炊き始め、10時には会場に搬入しました。中心メンバーは15人ぐらいで、皆本当に献身的に頑張ってくれました」と感謝を述べた。

 青森県人会の名和渋川幸子マリア会長は「すごく良く売れました!」と笑顔を浮かべた。サンジョアキンで生産されたリンゴ富士はたくさん販売され、リンゴジュースはビンだけで2500本、缶は1700本。リンゴのアイスは2千個販売されたという。

 群馬県人文化協会の磯白田ネウザ会長も「去年よりよく売れたわ!」と第一声。天ぷら1800枚が日曜15時までに売り切れた。初めて出した焼きまんじゅうも好評で、今後も続ける方針に決まったとか。「ブラジルの景気が良くないので売れ行きを心配していたの。でも、逆にもっと作っておけば良かったと思うぐらいだった」とホクホク顔。

 三重県人会では初めて伊勢うどんが提供された。現地調達できる材料を使って、半年がかりで試行錯誤してレシピを完成させた駐在員夫人の藤田夕子さんは「お陰様で日曜午後5時前に完売でした。食べられなかったという連絡も多くて申し訳無かったです。『伊勢うどんが懐かしくて遠くから来た』と2世のお爺さんが杖をついていらしたり、お替りに来た日本人が多かったです」とのこと。

 加えて「今回は幸いお料理が好きな若い日系・非日系ボランティアが来てくださり、話をすると慎重で優秀な方が多くて驚きました。野心を持ったガツガツ型が少ないのも、今までのBRICSと異なると思いました(注=藤田さんが過去赴任したロシア、インドとのこと)。コツコツ苺大福を作る70代の日系のボランティア達と、うどんの仕組みと湯切りに若干空回りしながら張り切る若いボランティアを繋ぐリーダー層が、三重県人会には若干残っていらっしゃるのだと感じました。良い国ですね、新参者ですが」との充実感あふれるメッセージを寄せた。

 東京都友会の鈴木バキネル会長も「うちも売上良かったです。3日間で肉まん2千個を売り切りました。延べ50人のボランティアが頑張ってくれました」と喜んだ。「でもこれから撤収が大変なんです。夜8時にトラックが入って、夜中までかかってブースの中のコンロとか荷物を運び出し、会館に仕舞います。そして明日は会館の方の片付けなので、まだまだ仕事が山積みです」と語った。

 福岡県人会の行徳アデマール副会長も「豚骨ラーメン2千杯が日曜14時までに完売。よく売れました」という。千鳥饅頭5個入り600パック、コーヒーゼリー400個以上などを売り切った。

 兵庫県人会の山下ヨシカツ会長は「会員は80人いるが、地方在住の高齢者が多く、ボランティア集めが難しくて昨年から食のブースは参加していない。でも来年はぜひ参加したい」と意気込んだ。

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