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岡山県人会が「ひな祭り」=ひな壇華やか、茶の心つなぐ

2026年3月20日

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 ブラジル岡山県人会(角南美佐子会長)は8日午後、サンパウロ市リベルダーデ区の同県人会館で恒例の「ひな祭り」を催した。会場には例年通り、朱色が鮮やかな七段飾りの本格的なひな壇が据えられた。着物や浴衣に身を包んだ約20人をはじめ、子ども連れの家族ら100人以上が来場。華やいだ雰囲気の中で伝統行事を祝った。

 煎茶道静風流灯楽会(水本法子代表)の狩俣登美子副代表らは、朝早くから準備に精を出した。晴れ着姿の子どもたちが、煎茶を来場者に礼儀正しく振る舞う姿が印象的だった。地下スペースでは折り紙教室も開かれ、若者たちが輪になって、指先を動かしながら楽しそうに日本の文化を体験していた。

 1988年から続くこの行事について、角南会長は「他の県人会にはない、当会独自の伝統ある行事です。若い人たちが積極的に手伝ってくれるのが何よりありがたい」と目を細める。

 「灯楽会は日本の支部として20年以上、活動を続けています」。副代表の狩俣さん(77、2世)は、活動の広がりをそう語る。岡山県人会の協力もあり、今では日系5世や非日系のブラジル人の生徒も増えたという。「テーブルの上で点てる煎茶は、誰でも参加しやすいと好評なんです」と微笑む。

 活動の場はサンパウロにとどまらない。サルバドールの「日本祭り」にも毎年、サンパウロから道具一式を運び込んで出展している。「あちらでは参加者の9割以上が非日系の方々ですが、皆さん列を作ってお茶を楽しんでくれますよ」と、手応えを語る。

 サンパウロ州サンベント・ド・サプカイで茶の学校「ESCOLA DE CHA EM BAHU」を設立した林ユリさん(47、3世)も、灯楽会のメンバーとして参加。紅茶から日本茶や中国茶まで幅広く教える林さんは、レジストロ出身の母の影響で幼少期から茶に親しんできた。「ブラジルでのお茶の消費量は、この4年間で25%も増えたという統計もあります。こうした活動を通じて、さらにお茶の魅力を広めたい」と、次代を見据えて目を輝かせた。



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