日教寺で初のサトリ・フェス=聖なる祈りと人々の歓喜が重なる日
サンパウロ市のブラジル本門佛立宗中央寺院「日教寺」で3月29日、伝統と革新が響き合う新たな催し「サトリ・フェス(Satori Fest)」の第1回大会が開催された。青年会が情熱を込めて企画したこのイベントには数百人の市民が詰めかけ、昨年5月に完成したばかりの近代的で広々とした伽藍(がらん)を楽しんだ。
参拝者をまず圧倒したのは、荘厳な本堂だ。静謐(せいひつ)な空気が流れる開放的な空間では、ポルトガル語と日本語の両言語で法要が営まれ、世代や文化の垣根を越えて地域コミュニティを結びつける、大切な交流の場となっていた。
祭りの活気は、隣接する会館内に設けられた飲食広場に集約されていた。出来たての焼きそばの香りが漂い、中華料理や串焼き、アイスクリームなど多彩な日本料理などの屋台が並ぶ中、開放的なカラオケコーナーが会場を盛り上げた。来場者たちは思い思いの曲を熱唱し、世代を超えて和やかなひとときを共有した。
会場の片隅では、熟練の手による「クイックマッサージ」も提供され、賑わいの中でほっと一息つける癒やしの空間に。その隣の書道ワークショップでは、参加者が筆と墨を使い、一画一画に心を込めて伝統の筆致を学んでいた。
地下駐車場に設けられた特設スペースでは、若者たちの創造性が光るミニマーケットが登場した。日本のアニメやポップカルチャーに着想を得たTシャツやピンバッジ、アート作品が所狭しと並び、サブカルチャーを愛する若年層の熱い視線を集めていた。
この催しは、例年9月頃に行われる恒例の「春祭り(ハル・マツリ)」に向けた景気づけの役割も果たした。初開催にして大きな成功を収めたサトリ・フェス。日教寺は、聖なる祈りと人々の歓喜が隣り合う場所として、大都市サンパウロに日本文化の灯をともしている。









