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あしながブラジル=山下晶葉さんが報告会で=「自分を大切にする勇気もらえた」

2026年4月7日

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 NPO「あしながブラジル」の外国研修プログラムで1年間ブラジルに滞在した山下晶葉さん(福岡県、22歳)の報告会が3月26日、サンパウロ市内のジャパンハウスで行われた。研修先の関係者ら約50人が訪れ、山下さんは感謝を伝えると共に、日本と伯国の「架け橋」として励んでいきたいと前を見据えた。

 山下さんは病気や災害などで親を亡くした遺児を支援する日本の財団法人「あしなが育英会」の奨学生。2歳の時に父親を亡くし、母子家庭の経済状況の厳しさに一時は大学の中退も考えたが、現在は奨学金を受けながら英語教諭を目指し、山口県の大学に通っている。

 今回は「あしながブラジル」のプログラムに参加し、サンパウロ市内7団体(あしながブラジル、二宮正人法律事務所、ジャパンハウス、ブラジル日本語センター、CIATE、サンパウロ日本人学校、モンチ・アズル)で研修に励んだ。

 あしながブラジルではアフリカの奨学生向け研修のサポートを行い、「異なる文化を持つ同年代の学生と交流し、刺激を受けた」、日本語センターでは日本語まつりの運営補助などを行い、「日本文化や日本語を伝える職員の熱意に感動した」などと各団体からの学びを伝えた。

 来伯前は悩む日々が続いていた。子どもの頃は父の死因を過労死だと聞いていたが、大学生になった時に自死だったと母から明かされ、「父の抑止力になれなかった」と自らを責めた。そんな中、ブラジルでホームステイ先の家族や友人らからの優しさに触れ「愛をたくさん感じた」と話し、「もっと自分を大切にして良い、自分にも価値があると思えるようになった」と気持ちが変化し、心から笑える日が増えていった。

 ブラジルでの生活を通じて、死を選ぶ人を減らしたいと「メンタルヘルス講演者」の夢も新たにできた。それも奨学金や研修があったからこそと感謝し、「この恩を後輩にも引き継げるように『あしなが』を知ってもらうための街頭募金の活動などを日本でも続けたい」と力を込めた。



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