《ブラジル》家計消費意欲が連続し向上=4月は7項目の全てが改善

全国財・サービス・観光商業連合(CNC)によると、4月の家計消費意欲指数(ICF)は前月比で2・7%増の78・5ポイント(P)となり、4カ月連続の前月比増を記録したと19日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
ICFは0~200で表され、100Pを超えると現状に満足している事を示す。そういう意味では、4月の78・5Pは満足のいく状態とはいえない。
ICFは2015年4月以降ずっと100を切っている。だが、コロナ禍で雇用状態が悪化した事などでICFも低下していたため、この数値でも2020年5月の81・7P以降で最も高い水準となっている。昨年同月比では11・1%増だ。
CNCは、4月のICFは調査対象となった七つの項目の全てが前月比で向上した事にも注目している。
状況改善が目立つのは職業上の見通し(5・7%増)、現在の収入(3・4%増)、耐久消費財購入の好機(3・3%増)などだ。また、伸び率は2・8%だったが、現在の雇用は7項目中最高の103・9Pとなった。現在の雇用は、7項目で唯一、100Pを超えている。
昨年同月比では5項目が向上した。最も伸びたのは消費への見通しで、20・1%増を記録。現在の雇用は16・9%増、現在の消費も16・6%増を記録した。ただし、 耐久消費財購入の好機は4・3%、クレジットへのアクセスも2・1%低下している。
失業率の低下は緩やかだし、実質所得も減少と報じられてはいるが、CNCの統計調査は、雇用状況の改善などで消費意欲が少しずつ増している事を表している。