失業率が8・3%に低下=就業者総数は新記録更新=非正規就業者の増加が課題

地理統計院(IBGE)が11月30日、全国家庭サンプル調査継続版による8~10月の失業率は8・3%で、前期(5~7月)より0・8%ポイント(PP)、昨年同期比で3・8PP低下と発表したと11月30日、12月1日付現地紙、サイトが報じた。
同時点での失業者902・2万人は2015年7月以来の小さな数字で、昨年同期比では390万人、率にして30・1%減った。
2021年6~8月の失業率は13・1%で失業者は1440・7万人だから、少なくとも14カ月連続の低下だ。年末はクリスマス商戦などで雇用が増える時期で、当面は失業率低下や失業者数減少が続く見込みだ。
総就業者数9970万人は前期を1%、昨年同期を6・1%上回り、2012年の統計開始以来の新記録を更新した。14歳以上の就業可能年齢の人に占める就業者の割合は昨年同期を2・8%ポイント上回る57・4%で、2015年4月以来の高率となった。
非正規就業者は全体の39%の3896・5万人だ。非正規就業者には、労働手帳に記載がない民間企業の従業員や家庭内労働者、自営業者、全国法人登録台帳(CNPJ)の登録番号を待たない雇用主、専門的な活動で家族や親戚を助けている人などが含まれる。
学歴に見合わない仕事に就業、希望した時間数働けないなどの不活用就業者は270万人(19・5%)で、昨年同期より720万人(24・2%)減少。就職を諦め、求職を止めた人も420万人に減った。学生だったりして働いてない人は49万人いる。
非正規雇用者は1年間で140万人増え、過去最多の1340万人に、正規雇用者も1年間で270万人増えて3660万人になった。自営業者は2540万人、家庭内労働者は590万人、雇用主は40万人だった。
平均所得2754レアルは昨年10月より4・7%増えた。所得向上は公務員、自営業者、正規雇用者で目立つ。業種別では運輸、保管、郵便が1位で、農業、建設業が続く。就業者の所得総額2695億レアルは前期比で4%、昨年同期比で11・5%増えた。
10月の就業者最多部門は商業で、行政、防衛、教育、保健、社会サービス部門がそれに続いた。