ブラジル日本語センター=日本語通じ友情育む=ふれあいセミナーに81人参加

日本語を学ぶ子どもたちが2泊3日で交流を深める「第26回日本語ふれあいセミナー」が14〜17日、サンパウロ市の霊友会会館で行われた。北はパラー州から南はサンパウロ州レジストロ市まで81人が参加し、日本語や日本文化に関係したアクティビティを通じて、夏休みの思い出を作った。
ブラジル日本語センターが主催し、毎年この時期に開催。今年は昨年より参加者が36人増え、コロナ禍以前の水準(約80~90人)となった。

初日は開講式や自己紹介などが行われ、2日目はサンパウロ日本人学校を訪問した。子どもたちは「図工・美術室」「音楽室」など特別科目の教室が分かれていることに驚いた様子だった。在校児童生徒との交流も深め、子どもたちは日本語でコミュニケーションを取ることの難しさを実感し、もっと日本語力を高めたいと話していた。
3日目午前中はリベルダージを散策し、午後はセミナー恒例の寸劇を約10人ずつの班に分かれて発表した。このうち「シンデレラ」をテーマにしたグループは、いたずら好きの男の子が魔女の力で女性になり、王子と付き合うも午前0時に魔法がとけてしまうーというコメディを演じた。輪になって一人ひとりが怪談を話すというホラー劇が披露された際には、会場から怖がる声もあがった。審査員からは「創造力にあふれた劇でどれも良かった」との講評があった。
夜はシュラスコを味わった後、コスプレショーを楽しみ、最後は暗がりにキャンドルを照らして感想を伝え合った。

最終日4日目の閉会式では「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」(アンジェラ・アキ)を歌い、別れを惜しみ涙ぐむ子どもたちの姿が見られた。パラー州トメアスーから参加した稲田大河さん(14歳)は一人で飛行機に乗って参加した。「サンパウロに来るのも初めて。友達ができるか、仲良くなれるか不安もあったけど、全てうまくいった」と振り返り、「リベルダージの遠足で買ったものでamigo secreto(プレゼント交換)をして、もっと友情を深めることができた。セミナーを通じて知らない人と友達になれたことが自分の成長で、この経験を一言で振り返るなら『友情』」と笑顔を見せた。