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モジ秋祭り開幕、12~13日も=4日間で15万人の人出見込む=仏式慰霊法要に約200人参列

2025年4月8日

開会式で鏡開きをして乾杯する実行委員・来賓たち
開会式で鏡開きをして乾杯する実行委員・来賓たち

 「第38回モジ秋祭り」(青柳ダニエル実行委員長)が5日(土)午前、モジ・ダス・クルゼス文化協会(以下モジ文協、津田フランキ理事長)のスポーツ・センター(Av. Japão, 5919, Porteira Preta)で開幕した。5~6、12~13日の4日間で14~15万人の人出を見込んでいる。初日は仏式慰霊祭が行われ、日本側から清水享在聖総領事と淳子夫人、JICAの川妻孝平所員が参列した。

 小雨の降る中、慰霊祭は午前10時からスポーツ・センター内の「やすらぎの塔」前で行われた。本派本願寺の井上穣介モジ・ダス・クルゼス本願寺主管を導師に3師が追悼法要を勤めた。
 モジ文協の津田理事長に代わって池田篤副理事長が「今年の秋祭りのテーマは『平成』です。平成は1989年から30年間続いた日本の元号ですが、日本内外、天地に平和が訪れるようにという願いが込められている。現在、ウクライナ、パレスチナ、アフガニスタン、シリアなど世界各地で紛争が起きている。これら紛争は人的被害だけでなく自然環境にも壊滅的な影響を及ぼしている。ここに眠る先駆者の方々は平成の願いをかなえるために多くの努力をされ、そのおかげで私たちはブラジルの地で平和な生活を送ることができている。この偉大な先駆者の御霊を追悼し、ご冥福を祈りますとともに、今後のご子孫の繁栄と活躍を祈念します」とポルトガル語で述べた。

秋祭り実行委員、来賓合わせて30人が舞台に上がって日伯両国歌を斉唱
秋祭り実行委員、来賓合わせて30人が舞台に上がって日伯両国歌を斉唱

 読経、念仏が唱えられる中、参列者全員が焼香した。井上導師は「浄土真宗では人生は無常で、死は誰もが直面する自然な摂理であると学びます。死による悲しみを胸に、私たちは慈悲の心を学びます。慈悲とは阿弥陀如来の放つ光明の象徴とされ、思いやりとも言われる。私たちの心に蒔かれた悲しみという種が思いやりという花と咲くように学びます」と簡潔明瞭に法話を行った。
 井上導師は、浄土真宗本願寺派南米開教区の梶原マリオ総長の祝辞「私たち浄土真宗本願寺派もブラジルやその他海外における日本文化発信の担い手として、幅広い地域で活動しながら世界各地の平和や文化の発展に寄与すべく活動しております。各地に正式な僧侶を派遣し、地域密着型の寺院運営などを業務の中心に教化活動を行っています。今後も日伯友好の懸け橋としてモジ市と本願寺の関係がより一層深まれば幸いに思います」を代読した。

井上導師と慰霊祭挨拶をする幸村市議
井上導師と慰霊祭挨拶をする幸村市議

 モジ文協歴代理事長を代表し、幸村ペドロ秀樹市議(元モジ文協理事長)は、「今年第38回を迎える秋祭りの大きな役割の一つは、地域の農業活動を広くPRすることです。私は市議会議員としてこれまで地域の農業を支援するために何十年も尽力してまいりました。農業は私たちの生活の基盤であり、地域の文化や伝統を支える重要な要素です。皆様の手によって育まれた作物は、私たちの食卓を豊かにし、地域の誇りとなっています。秋祭りに先立ち、この慰霊祭において、世界が平和で安定した社会へと向かうことを願い、先駆者の皆様のご冥福を心よりお祈りいたします」と挨拶した。
 慰霊祭の後、午前11時45分から龍鼓太鼓を力強く演奏し、正午から午後1時半まで開幕式が開かれた。舞台に関係者、来賓合わせて30人が上がりそれぞれあいさつした。

祭りの意義を説明する清水サンパウロ総領事
祭りの意義を説明する清水サンパウロ総領事

 モジ市長、市議会議長、モジ文協の津田フランキ理事長らがあいさつした後、清水総領事は「モジ市に来たのは今回で4回目になります。お祭りは我々の生活、命を支える農業の収穫をダイナミックに感謝するためのものです」と祭りの意義を説明、モジ秋祭りの祝辞をポルトガル語で述べた。
 続いて鏡開き、乾杯が行われた。会場を農産展に移し、入り口前でテープカットした。


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