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IPCA=6月は0・24%増に減速=12カ月累積は5・35%に

2025年7月12日

直近12カ月の累積インプレ率の推移(10日付G1サイトの記事の一部)
直近12カ月の累積インプレ率の推移(10日付G1サイトの記事の一部)

 地理統計院(IBGE)は10日、6月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月比で0・24%増で減速したが、直近12カ月間の累積インフレ率は5・32%から5・35%に上昇したと発表した。ガブリエル・ガリポロ中銀総裁は、公式インフレ目標上限の4・5%を超える状況が続いていることについて訊かれ、経済活動の過熱、為替相場の変動、電力コスト、気候異常を挙げ、特にガソリン、コーヒー、衣料品、自動車、サービスの価格上昇が予想を上回ったことがインフレ率を押し上げたと説明した。同日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 最大のインフレ圧力となったのは家庭用電力料金で、前月の数値を0・12%ポイント(PP)上回る2・96%増を記録。これは、100kW時あたり4・46レの追徴金が課される「赤旗1」が適用されたことが主因だ。国家電力庁(Aneel)によると、この措置は、降水量の減少と水力発電所のダムの貯水量の減少に伴う発電量減少が原因だ。これを補うためにコストが高い火力発電所を稼働させた結果、追徴金が課せられたという。この影響で、「住宅・居住」部門が0・99%増を記録した。
 一方、「食料品・飲料」部門は、鶏卵が6・58%減、米が3・23%減、果物が2・22%減のように値下がり品目が増え、月間インフレ抑制に寄与。9カ月ぶりの前月割れとなる0・18%減を記録した。ただし、12カ月間の累積では同部門が最も上昇した。特に、77・88%増のコーヒーや23・63%増の肉類が牽引して6・66%増となり、12カ月間の物価指数全体を1・44PP上昇させた。また、ガソリンや医療保険料の値上がりも物価指数を押し上げる要因となり、インフレ目標が上限を突破する主要因となった。
 今年1月から施行された新ルール「継続的インフレ目標(meta contínua de inflação)」の下では、インフレが6カ月連続で許容範囲を外れると目標未達成とみなされるが、1〜6月は12カ月間のIPCAが目標上限の4・5%を超過している。目標未達成の場合、ガリポロ氏には、インフレ目標から逸脱した理由と今後採るべき対策について説明する新たな公開書簡をフェルナンド・ハダジ財相に送付することが義務付けられる。
 同日公開された書簡では、「経済活動は予想以上に良好で、GDP成長率は予想を上回り、労働市場も非常に活発であり、家計消費と投資の増加を反映している。インフレ予測は24年の後半まで期待値から外れた。為替相場ではドル高レアル安が進み、輸入品価格やインフレ期待に直接的な影響を与えた」と述べている。
 また、「気候異常の影響」や「水不足悪化に伴う電気代の追徴金額変更が物価を圧迫したこと」が挙げられた他、「ガソリン代やサービス料金の基礎的なインフレ、コーヒーなどの加工食品、衣料品や自動車などの一部の工業製品の価格が予想以上に上昇した」と説明された。


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