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外務省研修生制度60周年=19人訪日して要人と節目祝う

2025年10月30日

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日本の外務省研修生制度創設60周年を記念し、同研修生ブラジルOB会(河瀬中野マルシア会長)の代表団19人が訪日して、9、10日に公式記念行事を行なった。今回の訪日は、伯日の外交・文化・経済の絆を一層強化することを目的として行われた。

代表団は9日午前、東京の皇居にて秋篠宮ご夫妻および佳子内親王殿下のご臨席のもと、皇族方によるご接見を賜った。冒頭で、河瀬マルシア会長が両国の友好関係に対する感謝の意を述べ、続いて1965年に同制度第1期生として訪日した渡辺和夫氏が挨拶を行った。

今回の代表団は、1965年の第1期生渡辺氏から今年の新世代を代表するセーザル・ユキオ氏まで、世代を超えた参加者が顔を揃えた。同制度は中南米の日系人を対象としていることから、メキシコ出身の元OBジュン・カワベ氏も参加した。

代表団には河瀬マルシア会長(理学療法士)、渡辺氏(元判事)、外科医の外塚ジョルジ氏、実業家の上村ジャイロ氏、上原テリオ氏、白石マルセロ氏、パウロ・ケンゾ氏、有村ユウゾウ氏らが名を連ねた。サンパウロ市経済開発労働局長のロドリゴ・グラール氏、元市議の野村アウレリオ氏、元パラナ州農務長官の平岩ジョルジ氏、料理人でマスターシェフ・プロフェッショナイス優勝者のセーザル・ユキオ氏も同行。

ほかに次期会長の前田ファビオ氏、老人ホーム「憩の園」理事長の本田イズム氏、法曹界で活躍する村上パトリシア氏と大野ユカ氏、サンパウロ州財務局監査官の河瀬アレシャンドレ氏など、日系社会の各分野を代表する人材が参加した。

同日午後には、同制度60周年を祝う昼食会が催され、代表団および同行家族が参加。世代と地域を超えた交流の場となった。

翌10日には、東京の外務省にて国際会議が開かれ、二つのテーマが議論された。第1部では「日系人とビジネス―日系人は日本企業にどのように貢献できるか」をテーマに、有村ヘンリー氏が司会を務めた。第2部では「日伯関係強化―元研修生および在日の日系人の役割」をテーマに、栗田クラウジオ氏が進行を担当した。

会議には、田中克之氏(海外日系人協会会長)、山田彰氏(元駐ブラジル大使)、野口康氏(外務省中南米局局長)、中村安志氏(中南米日系社会連携推進室長)、伊藤圭介氏(元JICAボリビア所長)、関口ひとみ元駐マナウス総領事ら、日本側の要人が出席した。

会議終了後、外務省主催のレセプションがANAインターコンチネンタルホテル東京で催され、各国外交団および日本政府関係者が多数出席。公式行事の締めくくりとなった。

同OB会からのプレゼント、女子サッカー選手マルタのサイン入りユニフォームは、外務省職員を通じて佳子さまにお渡しする予定。ユニフォームを調達したのは長谷川エドウィン氏。

マルシア会長は「この節目は、日伯両国の友好と歴史的な絆を祝うだけでなく、私たち研修生OBが今後も知識や協力を通じて、両国の発展に貢献し続ける決意を新たにする機会でもあります」と語った。


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