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リオ五輪レガシーの象徴で火災=屋根半分を焼失 構造に損傷なし

2026年4月9日

万華鏡
火災発生時のベロドローム(Foto: Divulgação/CBMERJ)

 2016年リオデジャネイロ五輪において、最先端の技術を駆使した室内自転車競技会場として建設され、大会後は市民のスポーツ拠点およびブラジル代表選手の強化施設として五輪レガシー(遺産)の象徴となっているリオ市バーラ・オリンピカ地区の五輪公園内「ベロドローム」で8日未明、火災が発生した。

 屋根の約半分が焼失したが、構造的損傷は確認されず、負傷者も出ていない。一方で、競技やトレーニングの実施など通常運用に支障が出る可能性がある。出火原因は不明で、当局が究明を進めている。

 8日付ヴァロール紙など(1)(2)によると、火災は屋根を覆っていた合成素材の外装部分から発生したとみられ、消防がいったん鎮圧を宣言した後も新たな火点が確認されるなど、不安定な状況が続いた。現場には午前4時17分ごろ、エンバイシャドール・アベラルド・ブエノ大通りの施設に通報が入り、リオデジャネイロ州消防局が出動した。消火活動には六つの消防署から計60人の隊員が投入された。

 リオ州消防局のルシアノ・サルメント副総司令官は、内部構造への損傷は認められていないとしたうえで、「大きな惨事は回避された」と述べた。出火原因については鑑識による調査が必要としつつ、「火は外部の膜状素材から発生したことは確かだ」と説明した。屋根に使用されていた合成素材は高温で溶解し、クモの巣状の物質が広がったという。

 施設内に設けられているリオ五輪博物館は、消防の迅速な対応によりほぼ無傷で保全されたが、没入型の展示室1室が影響を受けた。エドゥアルド・カヴァリエリ市長は同日朝、「博物館はほぼ保全されており、火災の影響は限定的だ」と述べたうえで、今後、鑑識による調査を経て改修工事を行い、早期の再開を目指す考えを示した。(3)

 また同市長は、火災は天井の膜状素材に燃え広がったとの見方を示し、施設には防火設備が整備され、消防当局の承認も得ていたと説明した。そのうえで、「現場の消防班による初期対応が消防隊と迅速に連携し、被害の抑制に寄与した」と強調した。隣接するオリンピック教育体育館「イザベル・サルガド」では、この日の授業が中止となった。

 同施設は五輪後、各種競技大会やトレーニング拠点として広く利用されており、6歳以上の約4千人がバレーボール、バスケットボール、体操、自転車競技、柔術、柔道、ビーチテニス、ハンドボールなど33種目のスポーツに参加している。また、ブラジルの自転車、フェンシング、ウエイトリフティング各競技連盟と協定を結び、代表選手の強化拠点としても機能しているほか、リオ州体操連盟も利用している。イベント会場としての活用も多く、2025年には約50件が開催された。

 施設内には2025年8月、リオ五輪博物館が開設され、約1700平方メートルの展示空間に13のテーマ別エリアと約80の体験型展示が設けられている。展示品には競技で使用されたボールやメダル、聖火トーチなどが含まれる。なお、同施設の屋根では2017年にも2度の火災が発生しており、いずれも違法行為で飛ばされる気球の落下が原因とされているが、当時の被害は比較的軽微だった。


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