森の夢
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=7
「通訳の中で最も体格の立派な金縁眼鏡の黒服を着て手に山高帽を持った人は、柱にもたれてニコニコしていた...2024年7月18日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=6
自分たちの身分に対する彼等の幻影は日ならずして消えた。彼等は州農務局へ威儀を正して出頭し、皇国殖民会...2024年7月16日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=5
「とにかくサンパウロへ行こう」 外交官のつもりで気取っている彼等の高慢の鼻をへし折る楽しみは後廻しに...2024年7月12日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=4
色の白い男が「仁平嵩」(にへいたかし)と名乗った。 キリッとした細面の小男は「加藤順之助です」と言っ...2024年7月11日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=3
「そうだ。……しかし、この素晴らしい景色を眺めたあと、また、あのすえた臭いの充満する陰気な船底の三等...2024年7月9日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=2
「この港の市長たちが来ると困るが、現実に話せないのは如何ともなし難い。我等は東京外語のスペイン語科で...2024年7月6日
小説=「森の夢」=ブラジル日本移民の記録=醍醐麻沙夫=1
第一章 ブラジル!サンバとコーヒーの国。 わけても赤道に近いサルバドール港の街は陽気だった。 暑い一...2024年7月5日