連載小説
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=159
「ブラジルへ来なかったら、こんなことにもならなかったのに……」 と、とめさんらしい鼻声が聞こえた。 ...2024年6月25日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=158
信二は、汗臭い昨日の衣服を着けるのをためらった。しかし良子を見舞うために新しい物と着替えることは、良...2024年6月21日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=157
多助は酒盃を重ねながら、信二に解ろうが解るまいが構わぬという乱暴な関西弁で話し続けた。 彼らは奈良盆...2024年6月19日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=156
「大丈夫だ。若いんだからマラリア病菌なんか直ぐ駆逐できるよ」 思いなしか、良子は少し衰弱しているよう...2024年6月18日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=155
「蛍火は、死人の人魂だって聞いたけど、ほんとなの?」 「いや、そんなこと、あるもんか」 「わたし、恐...2024年6月13日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=154
「信二さ~ん」 と、戸外で少女の声がした。さ~ん、とアクセントをつけて呼ぶのは、三軒隣に住む、幼馴染...2024年6月12日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=153
(#)ダイヤモンドや貴金属の採集・採掘者。金剛石鉱山夫。 (*)一九二五年、「失われた古代都市」を求...2024年6月11日
小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=152
「なるほど、能書きは不要だ。味で解る」 「お前、暑苦しい格好だ。そのシャツを脱げよ」 ジュアレースも...2024年6月8日