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【30日の市況】Ibovespaは前日比+1.45%上昇して13万8,854.60ポイント=6月は月間+1.33%、第2四半期で+6.60%、2025年上半期では+15.44%と好調

2025年7月10日

 サンパウロ株式市場を代表するIbovespa(イボベスパ) 指数は30日の取引で前日比+1.45%上昇し、13万8,854.60ポイントと、6月16日以来の大きな上昇となった 。上昇幅は1,988.81ポイントにのぼり、6月は月間+1.33%、第2四半期では+6.60%、2025年上半期では+15.44%と好調な推移が継続している

 背景には、米国・カナダ間などにおける貿易協定の進展があり、米国株も高値圏で推移したほか、ブラジル市場に外資が流入し、投資マインドが高まった情勢が寄与している


【通貨・債券】

 ドル/レアルは 0.91% 下落して R$5.434 と強い実績となり 、BRL(ブラジル通貨)への信頼が強まっている。長期金利(DI)は米長期金利の下落に連動して、幅広く低下したが、将来の政策金利見通しや外部リスクに対しては慎重な目線も残る状況だ

 さらに、中央銀行が発表する金融市場見通し「Boletim Focus」では、インフレ見通しの大幅な下方修正が5週連続で報告され、国内経済に対する安心感を押し上げている


【企業別動向】

ペトロブラス(PETR4)

原油価格はやや軟調ながら、同社株は+0.54%と堅調に推移。エネルギー分野の好感が引き続き鮮明だ

銀行株

 ブラジル銀行(BBAS3)+1.66%、ブラデスコ(BBDC4)+1.57%、イタウ・ウニバンコ(ITUB4)+1.87%と、いずれも上昇率1%超。金融政策面や需給環境への期待から注目を集める

エンブラエル(EMBR3)

 堅実な決算や輸出関連銘柄への期待から、+3.18%の伸びを見せた

Vale(VALE3)

 鉄鉱石価格が6月に回復したものの、本日は−0.66%と反落したことから、利食い売りが優勢となった

Azzas 2154(AZZA3)

 取締役会再編と主要株主間での合意が好感され、+4.70%と急騰。投資家による関心の高まりが読み取れる


【展望と政策】

 2025年の上半期を振り返ると、Ibovespaは+15.44%と6年ぶりの高水準を記録した 。主因は、主に外国人投資家のブラジル市場への資金流入(6月末時点で年初から約253億レアルの純流入)と、シナリオにはやや低下の可能性が残る中、議論が活発化する2026年の大統領選挙が刺激材料となっている

 今後は7月早々に欧州のインフレ、米国の雇用指標(JOLTs)、および主要PMIの発表が控えており、これらがグローバルマクロ情勢に影響を与える可能性がある。


【総括】

 Ibovespaは30日に+1.45%の上昇となり、14万ポイント手前まで回復。金融株の好調、ペトロブラスの持続的なパフォーマンス、外部環境(為替・米国市場)の追い風が相まって、堅調な動きを継続している。一方で、鉄鋼・資源関連には一時的な調整が見られ、大統領選挙やインフレ・金利動向への注視が求められる新半期が始まる。


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