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中北伯の経済力に注目=ゴイアス州商工サービス協会フィレチ会長が講演=商議所定例懇親昼食会

2025年2月28日

講演するルーベンス・フィレチ氏
講演するルーベンス・フィレチ氏

 ブラジル日本商工会議所(小寺勇輝会頭)は21日、サンパウロ市のラゲット・スティロ・ホテルで定例懇親昼食会を開催した。今回は特別ゲストとしてゴイアス州商工サービス協会(ACIEG)のルーベンス・フィレチ会長を迎え、「ブラジル中北部地域の商業的可能性と地域開発のベクトルとしてのFICOMEX(ゴイアス州貿易促進基金)」のプレゼンテーションが行われた。120人以上が参加し、昨年の国内総生産(GDP)成長率が約6%と、ブラジル全体の平均を約2倍上回るゴイアス州の経済的潜在力とビジネスチャンスに高い関心が寄せられた。
 今年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年を迎える節目の年であり、両国の友好を深めるための様々な交流行事が予定されている。冒頭の挨拶で鈴木ワグネル副会頭は、直近の注目すべき行事として、3月24日から27日にかけてルーラ大統領がカルドゾ元大統領以来の国賓として訪日することを紹介した。また、5月9日にはサンパウロ市内で日伯合同経済委員会が開催されることも伝えられた。
 特別参加者の清水享在サンパウロ総領事は、先月、車でブラジリアまで往復する途中にミナスジェライス州コロマンデル市のネルソ・ヒサオ・チハラ副市長や、サンゴタルド市のマコト・セキタ市長と懇談したことを報告。彼らがサンパウロ総領事館の管轄区域内で事業家や政治家としても活躍する日系人でありながら、日系企業とはこれまで接点がなかったことを述べ、今後の連携の可能性について言及した。
 また、コロマンデル市のフェルナンド・ブレノ市長は、1960年代から1970年代にかけてブラジル政府が推進したセラード開発における日本の技術支援について振り返り、日本がセラード地域を農業に適した土地へと変えるためのプロジェクトで重要な役割を果たしたことに今も感謝しているという。
 フィレチ氏は、ACIEG会長に加え、ゴイアス州企業家、商業、工業、サービス、技術、観光、第三セクター協会連合(FACIEST―GO)会長も兼任。また、ソフトウェア製造会社DTEC BRASIL、アグリビジネス向けソフトウェアコンサルタントMAXXSOFTのCEOも務めている。
 ACIEGはゴイアス州で最も歴史のある商業協会であり、同州の経済活動を支援する重要な役割を担っている。同州のGDPの3分の2以上を占める2000以上の会員を擁し、同州とブラジリアを合わせて600世帯いる日系有力企業も含まれている。
 フィレチ氏は講演の中で、ゴイアス州の治安の良さを特に強調した。同州の知事が治安対策を最優先課題とし、主にイスラエルや日本の技術を導入した高度な諜報戦略と警察組織を整備した結果、ブラジルで最も治安の良い州となっているという。

会場の様子
会場の様子

 日本はゴイアス州の輸出先として第7位に位置し、主要輸出品目は農業製品や鉱産物である。輸入においては第9位であり、今後さらなる上位進出の可能性を秘めている。税制改革後も、従来のインセンティブに代わる優遇措置が確保され、企業誘致が進められる見込みだ。
 FICOMEXが主催する「ブラジル中部地域貿易見本市」は、州内企業への輸出促進活動、貿易に関するセミナーやワークショップの開催、外国市場へのアクセス支援という3本柱で国際貿易活動をサポートしている。昨年はブラジルの23州、世界50カ国から官民一体での参加があり、多くのビジネスミッションが成功を収めた。今年は9月4日から6日に開催予定であり、フィレチ氏は「ぜひ日本からも参加してほしい」と呼びかけた。


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